イカ寄せの浜だった由良の浜と浜ゆかりの由良比女神社【隠岐諸島 西ノ島】

イカ寄せの浜ゆかりの由良比女神社

西ノ島のほぼ中央の浦郷にある由良比女神社。

境内には土俵がありました。

拝殿へと通じる随神門。立派な門ですね。

随神門の先にある鳥居と燈籠。

そしてこちらが由良比女神社の拝殿です。由良比女神社の御祭神は由良比女命。実は由良比女命を祀る神社は日本全国でもここ由良比女神社のみ。日本全国でも唯一の神社となってます。海上守護の神様として古くから島民の方々に信仰されてきました。

由良比女神社では2年に一度大祭が行われるそうです。

イカ寄せの浜だった由良の浜

由良比女神社の目の前にある由良の浜はイカ寄せの浜と呼ばれています。由良比女命がいらした際にその手の美しさにイカが噛みついてしまい、その非礼を詫びてイカが集まるようになった等の伝説が伝わっているそうです。

実際に1928年（昭和3年）には住民2名が数万匹のイカを拾い水田や田畑を買った、1945年（昭和20年）の終戦直後には警察官が小舟いっぱいのイカを拾いその資金を元に転職、1965年（昭和40年）には年末警戒をしていた警察官がイカを発見し警察署職員や住民が一万六千のイカを拾ったなどの実績があります。しかし最近はイカ漁や湾の埋め立て、養殖、防波堤ができたなどの影響でイカが寄ることはないようです。残念ですね。

そのイカ寄せの浜にある鳥居。由良比女神社の大祭では神輿が漁船に乗りこの鳥居を通って島前（西ノ島・中ノ島・知夫里島）の内海を一周するそうです。

昔は近隣の住人の方々はたいていイカ拾いの経験があったというイカ寄せの浜。由良比女神社も「するめ大明神」「いか神様」と親しまれてたいそうです。いつの日かまたイカが寄る浜になるといいですね。

掲載内容は訪問当時のものです。現在とは異なる場合もありますのでご注意ください。
当サイトの文章、写真は無断転載禁止です。